[Meta Quest] Quest Games Optimizerを使って、グラフィック設定をカスタマイズ
Edit (2023-05-03): いつの間にか値段が上がってました。Version 6.0.0から登場したプレミアムヴァージョンにつての補足。また5日間使用できるお試し版も登場。お試し版は、このリンク先のページのした方にありる「Download demo」のところからダウンロードしてください。
Edit (2022-12-23): Version 5.0.0からフレームレートの数値を決まった数値から選択するのではなく、自由に入力できるようになりました。古いバージョンでは72Hzの下は60Hzしかありませんでしたが、60Hzにすると、明るい部分がチカチカする現象が起こり、実際のところあまり使えませんでした。64Hzからチカチカ現象が起こらなくなるので、Brink Traverや、Puzzling Placesのような、FPSが低くても構わないゲーム等では、その分解像度を上げてよりシャープな画面でゲームを楽しむ事ができます。
また数日前、Metaがソフトウェアアップデートにより、GPUのクロックスピードを490MHzから525MHzに上げて7%のパフォーマンス向上したと発表しまいした。この情報を元にすると、このアプリを使って587MHzまで上げた場合、525Mhzよりも更に12%速い計算になります。
★★★ Quest Games Optimizerとは ★★★
Quest Games Optimizerとは、主にQuest2用のツールで、各ゲームごとのプロファイルを設定することで、開発者が定めたものでなく、自分好みのグラフィック設定でゲームをプレーすることができるようになります。他人が作ったプロファイルがこのアプリの開発者によって確認された場合は、その設定をダウンロードして使うことも可能です。v4.0.0からは、通常では達する事が出来ないGPUのクロックスピードを587MHzまで上げることが可能になりました。つまり非公式オーバークロック来た~。またボーナスとして、動画録画の解像度とFPSを変更することもできます。具体的な使用例を上げると、例えば改造版BeatSaberにChromaのmodを使用した場合、曲によってはカクカクしてしまうが、Quest Games Optimizerを使って、解像度を下げるなり、FFRを使用してリソースに余裕をもたせることでカクカクを防いだり、Quest1を基準に設定してあるゲームをQuest2でプレー時に、解像度を上げてもっと画面をシャープにしたり。
新しく発売されたプレミアム版で注目したい機能は、解像度を除くグラフィックの設定をゲームを開いたままで変更可能になりました。
★★★ インストールする前に ★★★
- 有料で、US$9.99である。
- 開発者モードが解放されていなければならない。
- 常にWiFi ADBが起動していなければならない。つまりヘッドセットを再起動した場合は、PCにつないでWiFi ADBをオンにする必要がある。
- オプションとして、Accessibilityを許可する選択がある。実はこのソフト、これが原因でSideQuestストアから拒否されています。アンドロイドを使用している方は、いつくかのソフトでAccessibilityを許可した経験がある方もいらっしゃると思います。Questのファームウェアなどをデータマインしてリーク情報をよく流している有名人Bastian曰く、Quest Games Optimizerのコードを検証した結果、特にやましい事は見つからなかったとのことなので、Accessibilityの許可は安全と信じて良いと思います。
★★★ インストール方法 ★★★
- まずは、開発者モードをオンにする。偽りの開発者になる方法は、こちらのリンク参照。
-
itch.ioからQuest Games Optimizerを購入・ダウンロード。
ダウンロードにはapkファイルのみか、「Installer + Instructions (Windows Only).zip」の選択があります。SideQuestを使用するならば、apkファイルのみでよいでしょう。
SideQuestを使用する場合: (SideQuestの詳細についてはこちらを参照。)- ヘッドセットをPCに接続しSideQuest左上に緑丸マークがあることを確認。ない場合は上記にあるSideQuestの詳細リンクをみてください。
❶のアイコンをクリックして、ダウンロードしたapkファイルをインストールする。
- ❷のアイコンをクリックして、WiFi ADBを起動する。またヘッドセットを再起動した場合は、このステップを毎回行う必要があります。
- ダウンロードしたzipファイルを解凍する。
- ヘッドセットをPCに接続する。
- 解凍フォルダ内にある「INSTALLATION.bat」をダブルクリックして、Quest Games Optimizerをインストールする。
- 解凍フォルダ内にある「ADB_WIFI_CONNECTION.bat」をダブルクリックして、WiFi ADBを起動する。またヘッドセットを再起動した場合は、このステップを毎回行う必要があります。
- ヘッドセット内から、「ライブラリ」を立ち上げ、ライブラリ画面右上のメニューから「提供元不明」を選択。
- リストの中から「QuestGamesOptimizer」を選択。
- プレミアム版を購入するには、上記で説明した通常版とは別に、このリンク先から別にある「Buy Now」ボタンから追加でお金を払う必要があります。購入する際に、通常版購入に使用したEmailをここでも使用してください。購入後Quest Games Optimizerを起動して、画面右上にあるアイコンの一つにある「General Settings」をクリックし、下にスクロールすると、「Activate Premium version」ボタンがあるので、それを押すことでプレミアム版へのアップグレードが完了します。
★★★ 使い方 ★★★

ゲームタイトルもしくはアイコンをクリックすると、プロファイル設定画面へ移ります。
- 動画録画の設定を変更することが出来ます。
- Accessibilityの許可。許可した場合は、ゲームを立ち上げた時、自動的にQuest Games Optimizerがグラフィックのプロファイルを適用します。許可しない場合、ライブラリからゲームを立ち上げても、プロファイルは適用されません。なのでプロファイルを適用するには、ゲームをQuest Games Optimizerからスタートする必要があります。
-
クラウドからダウンロードしたプロファイルを使用。
- ロケット = パフォーマンス重視。
- HD = ビジュアル重視。
- UHD = 高ビジュアル重視。
- 自作プロファイルを使用。
- ゲームを起動する。

プロファイル設定画面では下記のような設定変更が可能です。
- 「Resolution」解像度設定。
- 「Hz」フレームレート設定。
- 「CPU」CPUの稼働速度レベル設定。
- 「GPU」GPUの稼働速度レベル設定。「Insane」は非公式の領域ですが、開発者曰く、何百時間に渡るテストの結果、特にオーバーヒート等の問題は起きなかったそうです。ただバッテリーの減りが早まるのは確実でしょう。
- 「FFR」Fixed Foveated Renderingの強度レベル設定。(画面外側の解像度を低くする)
- 「Reset profile」プロファイルをデフォルトに戻す。
- 「Send to the developper」自作プロファイルを開発者に提供する。
- クラウドプロファイルがある場合は、それを利用できる。
★★★ パフォーマンスチェック ★★★
Quest Games Optimizeでプロファイルを変更するのはよいのですが、そのせいでゲームがカクカクになってしまっては意味がありません。特に自作プロファイルを使用する場合は、OVR Metrics Toolを使って、パフォーマンスをチェックする必要があります。OVR Metrics Toolをこのリンクからダウンロードし、SideQuest等を使ってヘッドセットへインストールしてださい。このツールを使うと、画面にオーバレイが表示され、FPS等の情報が常に表示されるようになります。Quest Games Optimizer同様、インストール後、ライブラリ画面右上のメニューから「提供元不明」からOVR Metrics Toolを立ち上げると下のスクリーンがでます。
「SETTINGS」タブにある「Enable Persistent Overlay」をオンにするとオーバレイが常時表示になります。そのまま下にスクロールして「Lock Overlay To Head」をオンにすると、オーバレイが頭の動きに連動して動いてくれます。さらに「Scale」、「Distance」、「Pitch」、「Yaw」の値を変えると、オーバレイの位置を設定することが可能です。
「STATS」タブではオーバレイに表示する項目を選択することができます。ここでは、私個人のお勧めをリストアップしておきます。
- 「CPU Level」CPUの稼働速度レベル
- 「GPU Level」GPUの稼働速度レベル
- 「Average FPS」フレームレート
- 「Foveation Level」FFRの強度レベル
- 「Eye Buffer Width」片目の横解像度
- 「Eye Buffer Height」片目の縦解像度
- 「CPU Utilization」CPU使用率
- 「GPU Utilization」GPU使用率
- 「CPU Frequency(MHz)」CPUのクロックスピード
- 「GPU Frequency(MHz)」GPUのクロックスピード
- 「SpaceWarp FPS」ドキュメントにはまだ更新されてないのですが、これは21年11月に発表されたApplication SpaceWarpで間違いないでしょう。22年4月の段階でASWを使っているのはGreen Hell VRのみです。