Virtual Realit-ism.

Addicted To Screen Door Effect

ガンストック

FPS(ファーストパーソン・シューター)ゲームってVRでやるとまさにサバイバルゲームそのものですよね。しかし現実と違って、ライフルを持っているわけではないので、両コントローラーで狙いを定めようとしても右手左手が連動することなく上下左右に気ままに動いてしまいますよね。そんな悩みを解決するよがガンストックです。ここでは、2種類のガンストックについて話を進めたいと思います。

★★★ DIY紐ガンストック ★★★
自分一人では、写真が撮れないので、有名タレント事務所に100万払ってアシスタント雇いました。 安くて簡単に出来るガンストック?単に紐をピンと張ることで両手の連動を補助します。意外にもこれだけでもかなりの精度とスピードがアップします。

私のはPurcell Prusik Loopという特殊なノットでできた紐ガンストックです。左手には輪になった部分を小指に通して固定し、右手側の方には、紐の終わりがわかるようにキーホルダーのような物をつけてます。これによってグッと引っ張手も、誤って紐を離さないように工夫しています。またPurcell Prusik Loopを使っている理由として、長さを調節出来ることです。これにより、銃のサイズによって紐の長さを変えることが可能です。作り方はこちらを参考にしてください。

こんなに手の込んだものでなくても、コントローラーについているストラップを使ったり、ただの輪になっている紐を使うのもありです。
★★★ 市販のパフォーマンスガンストック ★★★
最初にはっきりと言っておきます。パフォーマンスを重視するなら安物は買うべからず。絶対後悔すると思います。安物はチャチャイとかだけでなく、VRで使うにあたって根本的な設計ミスなどがよく見受けられます。そこで正しいガンストックのチェック項目をリストアップします。
  • コントローラーマウントは磁力式でなければだめ。マガジンを変える、手榴弾を投げるなど、コントローラーを一時的にガンストックから離す動作があるので、磁石を使ってマウントが簡単に脱着出来ないものは論外。
  • コントローラーのタイプにもよるがQuestの場合は、底部マウント式のガンストックでなければだめ。つまりコントローラーがガンストックの上に乗っているタイプで、トラッキングがガンストックで妨害されないのが理由。
  • オフハンドコントローラーマウントの角度調整が瞬時に可能なもの。実際にガンストックを使った事がない人にはちょっと理解しにくいと思うので、詳しくは後で。
  • ジョイントがしっかりしている物。1mmのガタつきがあるだけで、遠くにいる悪者を狙った時、数十ピクセル分のブレにつながります。悪を駆逐するにはブレのない正義が必要。
  • ショルダースリング付きの物。左右のコントローラーをガンストックから離す動作もありますから。そうなった時スリングがないと床に落ちちゃう。
  • チークピース、つまり頬を当てる部分がちゃんとあるのも。狙いの安定性を上げるには、両手、肩、頬の4点でがっちりガンストックをホールドする必要があります。
事実上これらの条件をすべて満たしているガンストックがどれだけあるかどうかは知りませんが、個人的にはやはり有名なProTubeが一番だと思います。他にも これらのガンストックは、一番安いものでも1万以上です。そうなると本当にガンストックを買う価値があるのかと考えてしまいますよね。そこでまずはガンストックの長所と短所をまとめてみました。

長所
  • 狙いの精度とスピードがアップする。
  • ゲーム中、本当にライフルを撃っているような感覚を体験できる。
短所
  • 慣れるのに時間がかかる。特に右手(利き手)、両手を使う動作、例えば手榴弾を投げる、壁を登るなど。ヘッドセットを装着して目の見えない状態で、一度ガンストックから外してしまったコントローラーをまたガンストックに戻すのには練習が必要。上手くなってもガンストックなしでやるより、やはり動作に時間がかかってしまう。Population Oneのような頻繁に両手を使うゲームには特に不向き。
  • PavlovにあるGun Gameのような、ころころと使用する銃が変わるモードなどでもガンストックは不向きです。すべての銃に完璧に対応するのは不可能。ある程度ゲーム内のビジュアルとガンストックの位置を近くすることは出来ても、左手を置く位置や銃の長さの違いなどは必ずあります。
  • マガジンの挿入時にコントローラーがガンストックに当たって上手く入らない時がある。
  • コントローラーマウントにコントローラーを装着する都合上、ナックルグリップが使えなかったり、コントローラーストラップが邪魔になったりする。
先ほどオフハンドコントローラーマウントの角度調整機能が重要と言いましたが。それがどういうことなのかProTube製品を使って説明したいと思います。繰り返しますが、狙いの安定性を上げるには、両手、肩、頬の4点でがっちりホールド。特に肩と頬がガンストックに当たっている感触が常に同じならば、マッスルメモリーによって毎回同じ角度でガンストックを構えて瞬時に的を絞ることが可能になります。しかしマウントの角度調整機能なしではそれが非常に難しいのです。なぜならば、使用している銃によって、スコープによって、ゲームによって銃の構えるの角度が違うからです。Setup AとBでは肩と頬の位置が同じですが、左コントローラーの角度が違います。Setup AでGun 1を使ってみるときちんと照準が合っています。しかし同じSetup AでGun 2を使ってみると、銃が上を向き過ぎていて、スコープが真っ暗になってしまっています。ProTubeに至ってはこの事が考慮されているので、ヘッドセットを外すことなくツール不要でダイヤルすら緩める必要なく、1~2秒で左コントローラーの角度を調節してSetup Bの状態に変更することが出来ます。これによって、ガンストックが肩と頬に当たる感触が同じにも関わらず、Setup AとBにきちんと対応しているというわけです。
★★★ 市販のユニークなガンストック ★★★
パフォーマンスよりも他を重視したガンストックの紹介。
  • Virtual Rifle Systems - MKIII VR 本物の銃のパーツをガンストックに付ける事が出来る。オプションで左コントローラーを磁石やカップ式ではなく、シンプルに掴む方式の物に交換することが可能で、初心者でも簡単に左コントローラーが使えるようになる。
  • 個人 - Kobra Elite こちらも左コントローラーを掴む方式を採用。しかし、掴むだけでなく同時に握りボタンを常時押した状態にしてくれる。また左コントローラーにはレールを付ける事も可能で、ショットガンの装弾、パンプアクションが出来るようになる。